今から10年以上前の冬、当時夫婦だった私とユカリには、それぞれ浮気相手がいた。

ユカリの浮気相手は15歳上の仁さんだった。
仁さんは私たちが何度もスワッピングをした方だったのだが、ユカリと仁さんは私に内緒で会う関係になっていた。
私がユカリと仁さんの浮気を知るのは、これより数ヶ月後になる。

一方、私は同世代のマナミと関係を清算したところだった。
マナミは、同じ職場の既婚男性であるAさんとも関係を持っていた。
Aさんは今の職場を辞め、独立して新会社を設立しようとしており、マナミにも手伝って欲しいと伝えていた。
マナミは、自分が子どもが産めなくなるかもしれない子宮頸がんになったこともあり、Aさんの「二号」として生きていくことを決めた。

この時期、私にとってもう一つの別れがあった。
それは「DEEP」のママだったミキコさんとの別れだった。

私たち夫婦が、初めてスワッピングや乱交パーティーを経験したのはカップルルーム「DEEP」(仮名の店名)だった。
「DEEP」で繰り広げらた非日常の世界に私たち夫婦は夢中になった。
しかし、私たちが通うようになってちょうど2年で「DEEP」は閉店した。

それから、店を切り盛りしていたミキコさんは、自宅でパーティーを不定期に開催するようになった。
私たち夫婦がミキコさんの自宅で開催されたパーティーに参加したのは2回。
1回目はアイダさんとアヤミさん夫婦と、2回目は仁さんとカズヨさんとスワッピングをした。

この2回目のパーティーが、結果的にミキコさんと直接お会いした最後の機会になった。
パーティーが終わり、私とユカリ、仁さんとカズヨさんの4人で、ミキコさんの自宅を後にしようとした。
玄関で、私はミキコさんと別れのハグをした。
「DEEP」で接客していた時と違って、すごく素直に応じてくれたように思う。
そして、私が望むまま、キスに応じてくれた。
他の3人が見ていてもお構いなしに無しに熱烈にキスを続けた。

今思えば、これは2つの意味があったと思う。
1つは、私とミキコさんの精神的な結びつきが多少なりともあったことを確認した機会だったこと。
そして、もう1つは、私が知らないところで会っていたユカリと仁さんの関係に、油を注いだということ。

この数ヶ月後、ユカリと仁さんの浮気を知った私は、一番にミキコさんに電話をかけて相談した。
ミキコさんは親身になって相談してくれたと思うが、どことなく嬉しそうな雰囲気はあった。
そして、ユカリとの難局を乗り越えた頃、ミキコさんから電話があった。
ミキコさんは、私から連絡が無いことに腹を立てていた。

ミキコさんとはそれきりである。